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Ⅲ.

雪と宵闇」×「宮の雪」純米にごり酒

◇宮崎本店「宮の雪」純米にごり酒

夜の包容力

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昼に弾かれて 夜にしずむ
海より深沈で 雪より静謐な
夜の包容力に なにもかもがしずむ
そこに戻るまで

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キンミヤ焼酎で全国的に有名な四日市の酒造、宮崎本店。
三重の土地に鎮座まします伊勢神宮と屋号に因んだ「宮」、鈴鹿連邦の山並みに積もる「雪」を由来とする清酒銘柄『宮の雪』のにごり酒。
「もろみ」を粗ごしして澱(おり)を多く残したにごり酒ながらも、さらさらとした舌触りで甘すぎず、米の旨味が爽やかに広がる。

【PAIRING COMMENT】正負いずれの面でも、全てを飲み込み包み込むような夜のイメージと、神様や山脈の持つ恐れと赦し、またさらさらとした雪のイメージなどを重ねました。

Ⅳ.

酔いと散る」×「日日 山田錦」

◇日々醸造「日日 山田錦」

VICE VERSA

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空が反転する世界
割れて足元の砂が降ってくる
見ていた景色を裏側から眺める
見えていたのは一面

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醸造家・松本日出彦氏が実家の松本酒造(京都府)を去り、幾つかの酒蔵で武者修行した後、2021年に設立した日々醸造の銘柄『日日』のベーシック。
米と水と空気と、研ぎ澄まされた技術が醸す、どこまでも澄んだ生もとの酒。甘さを携えた森林のような、檜とラズベリーみたいな不思議な香りで、驚くほどの透明感を湛えたクリアな飲み口。

【PAIRING COMMENT】世界が反転するような感覚。檜とラズベリーのような相反する存在が共存している感覚や、ベリーのような赤青紫の色合いのイメージなどを重ねました。

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